ヤクルトの塩見泰隆外野手(30歳)が、左膝前十字靭帯と半月板損傷と診断され、今季の復帰は絶望的となった。彼は11日の巨人戦で遊撃内野安打を放った際の走塁で、一塁ベースを踏んだ際に左膝を痛めて倒れ込み、自力歩行が困難だったため、担架で運ばれ途中交代している。
ヤクルト塩見は怪我からいつ復帰するのだろうか?
一般的に、左膝の前十字靭帯(ACL)の完治期間は、損傷の重さや治療方法によって大きく異なるが、手術を行う場合、完全な回復には約6ヶ月から1年程度かかることが一般的だ。今シーズンは絶望的だろう。
この記事では、過去に同じ怪我で苦しんだアスリートを参考にしてみよう。
小野伸二 全治3か月で復帰
1999年、シドニー五輪のアジア地区一次予選で、小野はフィリピン戦に臨んでいた。しかし、相手選手の悪質なタックルを受けて左ひざの前十字靭帯を断裂。この怪我は全治3カ月と診断され、長期離脱を余儀なくされた。のちに小野伸二はこの時の怪我について以下のように語っている。
※参照先 REALSPORTShttps://real-sports.jp/page/articles/378821232428057825/
正直、膝のケガをする前は、自分の頭の中に入ってくるサッカーの情報というか映像がすごくて、すべてが見えているというような感覚でした。例えば、ディフェンスが後ろからこういうふうに来る、というシーンが、リアルと頭の中の映像とでピッタリなんですよ。試合だけじゃなく練習の時も、常に頭の中で敵がコートに配置されているので、パスを出すところなども自然とイメージできていました。なので、常に試合をやっているのと同じ状況ではあったと思います。
ケガから戻ってきて、ピッチに立った瞬間はもう違和感しかなくて……何もイメージが浮かばなくなっていました。ケガをする前にどうやってイメージを浮かばしていたのかすらわからなくなり、ケガをする前に戻らなきゃという感じでジレンマがありましたね。結局、戻すも戻らないも、元々自然にできていたことだったので、すべてがぱっと消えてしまった、という感じです。
絶望です。とにかく、何も見えないので、ボールをもらうのが怖かったです。今振り返ると、ケガをする前に戻りたい気持ちが強すぎて、前に進んでいなかったのが原因だったと思います。本当は、ここから新しい自分を作っていくと考えないといけなかったのに。
REALSPORTShttps://real-sports.jp/page/articles/378821232428057825/
高橋大輔 全治9か月
前十字靭帯断裂 バンクーバー五輪目前の悪夢
2008年、全日本選手権直前の練習中、高橋選手は右膝前十字靭帯を断裂し、全治約9か月の重傷を負った。当時22歳だった彼にとって、バンクーバーオリンピックを目前に控えたこの怪我は、大きな試練となった。
当時は1週間家出をするほど苦しんだり、周囲からは引退を勧められる声も上がったが、高橋は諦めず、厳しいリハビリに励み、約9か月後に奇跡の復帰を果たす。そして、復帰後すぐに全日本選手権で優勝し、バンクーバーオリンピックへの出場権を掴んだ。
フィルジル・ファン・ダイク 全治9ヶ月
リヴァプールの守備の要であり、2019バロンドール受賞者のフィルジル・ファン・ダイクは、2020年10月のエヴァートン戦でGKジョーダン・ピックフォード選手と接触し、右膝前十字靭帯断裂という大怪我を負った。
しかし、ファン・ダイクは持ち前の強靭な精神力とリハビリへの真摯な取り組みで、この試練を乗り越え、驚異的なスピードで復帰を果たす。
まとめ
足の靭帯断裂は野球選手では比較的少ないものの、やはりサッカー選手にはよくある怪我の一つだ。これらの選手たちをみると、しっかりリハビリをすれば半年~1年ぐらいで完治はしている。塩見にはしっかりリハビリに努め、怪我から復帰し活躍してもらいたいものだ。
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