2024年4月、ついに日本でもライドシェアが解禁されることが決まった。これは、交通網の空白地域解消や移動弱者の支援、タクシー待ちの混雑解消など、様々な社会課題の解決に期待される大きな転換点だ。
しかし、解禁まであとわずかとなった今、多くの疑問や不安が残されている。そこで、筆者は某大手タクシー会社に問い合わせて現時点で分かっていることを聞いてきた。その結果を以下の項目にして詳細に解説していこう。
ちなみにより細かな詳細は2月の中旬に発表される見込みだ。この記事でも随時更新していくので、ライドシェアの情報が気になる方はブックマークしておいてほしい。
タクシー会社が運行管理
現時点ではライドシェアの事業に参入できるのはタクシー会社のみになっている。なので、働きたい人はタクシー会社と契約する必要がある。タクシー会社の配車システムを利用して仕事を受けるかたちだ。
ライドシェアに使用可能な車の条件
軽自動車は使用できるのか?
おそらくライドシェアに興味がある方で気なるところはここだろうと思う。軽自動車を使えるのか?ということ。
答えはNOだった。
※ただし、これは主に都市部で運行を行う大手タクシー会社の例なので、ライドシェアの制度上の決まり事ではない。地方などの地方自治体が主導して行うライドシェアでは軽自動車可能な地域もある
詳しくはこちらの記事で↓
都市部の大手タクシー事業者の現時点でのルールは残念ながら、軽自動車を使用してライドシェア事業を行うことはできないらしい。新しく始まるものごとというのは、なんでもそうだが最初はかなり限定的に開始される。これは致し方ない部分だろう。ある程度、状況が整ってから幅広く解禁されていくものだ。なので、いずれは軽自動車でもライドシェアを行うことが出来るようになるだろうが、現時点では不可だ。
軽減アシストブレーキ装着が必須(これも大手タクシー事業者の場合)
これも条件の1つだ。
「軽減アシストブレーキとは、衝突被害軽減ブレーキとも呼ばれ、衝突の可能性を検知して自動的にブレーキをかけ、衝突被害を軽減するシステム。衝突被害軽減ブレーキは、レーダーやカメラを使用して前方の車両を検知。衝突の可能性が高いと判断した場合、ドライバーに警告を発し、自動的にブレーキをかける。」
これはかなり厳しい条件になりそうだ。
つまり、そこそこ新しく発売された車のみ可能ということになる。
全幅2M以内の車 乗車定員5人~10人以下
国産の最上級ミニバンのアルファードやエルグランドでも全幅1.8mなのでそれ以下の車はすべてOKだ。
全幅2mを超える車は、hummerとかロールスロイスとかそういうレベルの車。気にする必要はないだろう。
乗車定員に関しては5人以上という条件が付いている。軽自動車ではないので、これもおおむね大丈夫だろう。たまに身障者用の4人乗りの乗用車も存在するので、確認しておこう。
勤務可能時間 週20時間未満
現時点で勤務可能時間は週20時間未満。
週5日勤務すると、1日4時間ぐらいの計算だ。まあ、これもまずはお試し期間みたいなものでいずれはフルタイムで働くことが可能になることが予想される。最初はどこに問題が出るのかわからないので、致し方ない。
もう定年退職された方や、パートタイムで少し稼ぎたい人には良いのではないだろうか。
副業も可能
これは当然だろうが、現状週で20時間ほどしか勤務できない。これ1本で生活費を稼ぐのは現時点で厳しいと言える。副業として勤務するのがベストだろう。
2種免許は必要なの?
ライドシェアに関しては2種免許はいらない。
ただし、2年間無事故で免許停止処分などを受けていないことなどが条件として加わるそうだ。
運賃は?
出発地と目的地で事前に決定されるそうだ。つまり、現行のタクシーみたいに走行距離に応じて加算される仕組みではないということ。おそらく、スマホ端末などのナビ機能で算出された距離に応じて事前に清算を行う仕組みだろう。
支払い方法は?
国土交通省の制度案では原則としてキャッシュレス決済ということ。
詳細はまだ決まっていないが、なんらかのスマホアプリが開発されるだろうとは予想出来る。
保険関係は?損害賠償能力
現状、国土交通省の制度案にタクシー事業者が対人8000万円以上および対物200万円以上の任意保険に加入。とあるので、今のところは自らの保険を使わなくても良さそうだ。
ガソリン代に関して
この1点に関しては現時点では決まっていなかった。ただ、筆者の予想では、ガソリンに関してはお客を乗せて走った距離分支給。
例えば、リッター10キロと計算して30キロ走ったなら170円(その時点でのガソリンの相場)×3=510円支給 みたいな形になると思う。
プレエントリー募集先
タクシー会社が4月に向けて、募集を開始しているので気になる方は問い合わせてみてもいいだろう。東京都内、横浜、京都市、大阪市などの大都市のみでまずは受け付けている。
日本交通「日本型ライドシェア」ドライバーのプレエントリーを開始します。
まとめ
とりあえず、現時点でわかっていることをまとめておいたので、参考にしてほしい。また、今月中にさらに詳しい情報がでるので、情報が入り次第更新していくつもりだ。気になる方はブックマークをしておいてほしい。
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