2023年12月30日に開催された「第65回日本レコード大賞」で、YOASOBIの「夜遊びのアイドル」が優秀作品賞にノミネートされたものの、大賞候補には選出されなかった。
この結果は、音楽ファンの間で大きな話題となった。YOASOBIは、2021年に「夜に駆ける」が爆発的なヒットを記録し、一躍スターダムにのし上がった若手アーティストだ。その彼らが、レコード大賞の大賞候補に選出されなかったことは、多くの人にとって意外だったのではないだろうか。
では、なぜYOASOBIは選出されなかったか。その理由について、3つの可能性を挙げてみた。まずは今回のレコード大賞を獲得したMrs. GREEN APPLEにひとまずおめでとうと言いたい。
2023年12月30日 「第65回日本レコード大賞」「Mrs. GREEN APPLE」の「ケセラセラ」
2023年12月30日に開催された「第65回日本レコード大賞」で、大賞はロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の「ケセラセラ」に決定。
「ケセラセラ」は、2023年3月にリリースされたシングル曲で、2023年のオリコン年間シングルランキングで1位を獲得したヒット曲。歌詞には「何が起こっても、何があっても、ケセラセラ」というメッセージが込められており、コロナ禍で不安や迷いの中にいる人々を勇気づける楽曲として人気を博した。
「Mrs. GREEN APPLE」は、2013年に結成された4人組ロックバンドで、2017年にメジャーデビューし、2021年にリリースしたシングル「インフェルノ」がオリコン週間シングルランキングで1位を獲得するなど、人気を高めている。
日本レコード大賞で大賞にYOASOBIが選ばれなかったのはなぜなのか?
1. ヒット曲としての知名度やセールスが不足していた?
「夜遊びのアイドル」は、2023年4月にリリースされたシングル曲で、オリコン週間シングルランキングで1位を獲得するなど、大ヒット曲となった。しかし、年間シングルランキングでは4位にとどまる。
レコード大賞の審査基準では、大衆の支持やセールスも重視されるが、それもMrs. GREEN APPLEよりかはYOASOBIの方が上だったようにも感じる。
2. 審査員の偏りや忖度が疑われた?
レコード大賞の審査員は、音楽関係者を中心とした約300名で構成されている。その中には、YOASOBIの楽曲を好ましく思わない審査員もいたのではないかという指摘もあった。また、大賞の受賞には、審査員の間で投票が行われますが、その投票に際して、忖度や政治的な力が働いたのではないかという疑惑も根強くある。過去には2015年の日本レコード大賞で、エイベックス所属の三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「Unfair World」が、LDH(当時は「LDH JAPAN」)がレコード会社であるエイベックスに1億円の裏金を渡すことで、大賞に選出されたという疑惑まで出ている。
3. レコード大賞の審査基準が時代遅れになっている
レコード大賞の審査基準は、作曲、編曲、作詩を通じて芸術性、独創性、企画性が顕著な『作品』、優れた歌唱によって活かされた『作品』、大衆の強い支持を得た上、その年度を強く反映・代表したと認められた『作品』が評価される。しかし、近年では、音楽シーンの多様化が進み、従来の審査基準では、新たな才能やトレンドを反映した作品を評価することが難しくなってきているのが現状だ。
いずれにしても、YOASOBIがレコード大賞の大賞候補に選出されなかったことは、大きな議論を呼んでいる。今後、レコード大賞が日本の音楽シーンを代表する音楽賞として、より信頼性と公平性を高めていくためには、これらの議論を踏まえた改革が必要と言えるだろう。
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