2024年5月5日、東京ドームで行われるボクシングのスーパーバンタム級4団体統一戦の前日計量で、井上尚弥と挑戦者のルイス・ネリが対峙した。この計量で、ネリは自身が持ってきた米国グラント社製のグローブではなく、井上と同じ日本のウイニング社製のグローブに変更することを要求した。
ネリは当初、自身が持ってきたメキシコ国旗のカラーをあしらったグラント製のグローブを使用していが、グラブ・チェックの際に、井上尚が使用する日本のウィニング製のグローブが気に入ったとのことで、この変更要求は異例であり、大橋ジムの大橋会長も「よくわからないですね。向こうはすごくいいグローブを持ってきていたのに」と発言し、井上陣営は不信感を示した。さらに、ネリは過去にも山中慎介戦で直前にグローブを変更していることから、その態度に疑問を抱かれている。
では、なぜ彼がグローブ変更を求めたのだろうか?今回はその理由を追ってみよう。
ネリがグローブの変更を要求した理由
まず最初に、ネリは今回グローブの変更を要求したのは自身のグローブだということ。
決して相手に難癖をつけて動揺を誘うために相手のグローブ変更を要求した訳ではない。
これはどういうことかと言えば、単純に井上尚弥が使用している日本のウイニング社製のグローブを気に入ったということだ。
ネリ、異例のグラブ変更要求 愛用品→日本製「見た目が小さい」 井上陣営は困惑「よくわからない」
THE ANSWERの記事では、JBCの安河内剛本部事務局長はこう明かしたとある。
「『小さいな』という非常に単純な理由です。最初はグラントが大きく感じたようで、井上選手のグラブをチェックした時に『よさげだな』と感じたみたいです。それで使いたいと。我々が新しいものを取りに行き、用意しました。今まで見たことがないケースですね」
また、ヤフコメに元WBC世界ライトフライ級王者の木村悠氏もこうコメントしている。
私が世界挑戦した時は、赤と青のグローブが用意されたが相手陣営から色が違うとパンチが見えにくいというクレームが入り、急遽黒のグローブへの変更となった。メーカーによってパンチの衝撃も変わってきて、メキシコ製のレイジェスなどはナックル部分の皮が薄く効きやすいと言われている。日本製のグローブは、皮がしっかりしているので怪我をしにくいと言われている。グローブは選手が使いやすものを選ぶので、今回のネリの件は非常に珍しいケースだ。
ヤフコメ
今回の井上尚弥との対戦はネリ側としてもファイトマネーも納得できるので、あとは正々堂々と戦いたいのかもしれない。
ウイニング社製とグラント製のグローブの違いはこちら↓
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