
2025年7月18日、田宮俊作氏は90歳で逝去したという発表があった。今回はそんな子供時代に夢中になったおもちゃメーカーの現在を調べてみよう。
タミヤは、1946年創業の日本を代表する総合模型メーカーだ。プラモデル、ラジオコントロールカー(RCカー)、ミニ四駆など幅広い商品で知られ、「初心者にも分かりやすく作りやすい」をコンセプトに、世界中のホビーストから高い評価を受けている。この記事では、タミヤの最近の商品ラインナップ、会社の業績、そして世間の反応を詳細に紹介する。タミヤの最新動向を網羅した情報をお届けするので、模型ファンは必見だ!
タミヤの最新商品ラインナップ:スケールモデルからRCカーまで

タミヤは多岐にわたる商品を展開しており、2024年以降も新製品を続々とリリースしている。ここでは、最近の注目商品をカテゴリ別に紹介する。
1. スケールモデル:精密さと初心者向けの設計が魅力
タミヤのスケールモデルは、戦車、航空機、艦船、自動車など幅広いジャンルをカバーし、精密な再現度で「ミュージアムアイテム」とも称される。2025年の新製品には以下のような注目作がある。

- 1/35 オチキス H39 軽戦車(MMシリーズ389番)
2025年1月にドイツの見本市で発表されたこの戦車模型は、フランス軍の軽戦車を再現。ドイツ軍改修仕様との2in1キットで、仏軍戦車兵と独軍戦車兵のフィギュアが付属する。細部までこだわった設計が話題を呼び、SNS上では「カッコ良すぎる!」と模型ファンが盛り上がっている。

- 1/72 ロッキード マーチン F-35C ライトニングII
2025年8月発売予定の最新戦闘機モデル。現代のステルス戦闘機を1/72スケールで再現し、リアルなディテールと組みやすさが両立。Xの投稿では「タミヤのF-35は期待大!」と早くも注目を集めている。

- 1/35 アメリカ駆逐戦車 M36
同じく2025年8月発売予定。第二次世界大戦のアメリカ軍車両を忠実に再現し、ミリタリーファンからの評価が高い。タミヤのMM(ミリタリーミニチュア)シリーズは、50年にわたりドイツ戦車シリーズを完成させるなど、歴史的なラインナップが揃う。
タミヤは2024年10月の全日本模型ホビーショーで、I号戦車からVI号戦車(ティーガー)までのドイツ戦車シリーズを全て揃えたことを発表。50年越しの快挙として、模型業界で大きな話題となった。
2. ラジオコントロールカー:技術革新と限定モデル
タミヤのRCカーは、電動モデルを中心に世界中で愛されている。2025年の新製品では、以下のモデルが注目を集める。

- 1/16 RC M4シャーマン メカニカルステアリングシステム
2025年8月発売予定のRC戦車。リアルな動きとサウンドを電子制御で再現し、ミリタリーファンだけでなくRC愛好家からも高評価。「戦車の動きがリアルすぎる!」とXで話題に。

- 1/10 RC ホーネット by JUN WATANABE
デザイナー渡辺淳氏とのコラボモデルで、ポップなデザインが特徴。2025年8月発売予定で、若年層やデザイン重視のユーザーから「オシャレで走らせたい!」と反響が寄せられている。
タミヤはRCカーの技術革新にも力を入れており、過去の名車を現代技術で再現した限定モデルも人気だ。2006年に発売された「ポルシェターボRSR934レーシング」の復刻版は、RCカー30周年を記念したフラッグシップモデルとして話題を呼んだ。
3. ミニ四駆:世代を超えた人気

ミニ四駆は、子どもから大人まで楽しめる手のひらサイズのレーシングホビーだ。タミヤは定期的に新モデルやパーツをリリースし、イベントやレースも開催。2024年12月には『タミヤカタログ2024(スケールモデル版)』が発売され、ミニ四駆や関連パーツも収録されている。Xでは「ミニ四駆の新パーツでカスタムが楽しみ!」とファンが盛り上がっている。
4. 工作シリーズとロボットスクール
タミヤは「楽しい工作シリーズ」やプログラミングを学べる「タミヤロボットスクール」にも力を入れる。2025年春の「ロボットプログラミングコース自由製作コンテスト」では、子どもたちの創造力が話題に。Xでは「タミヤの工作キットで子供の創造力が育つ!」と親世代からの好評な声が目立つ。
タミヤの業績:安定成長とコロナ禍でのブースト
タミヤの業績は、模型業界のリーダーとしての地位を反映し、安定した成長を続けている。特に2020年のコロナ禍では、「巣ごもり需要」によりプラモデルや関連商品の売上が急増。朝日新聞の報道によると、2020年の売上は前年比30%以上増加し、生産が追い付かないほどの品薄状態が続いた。
売上とグローバル展開
2021年の売上は約139億円とされるが、これはデンマークのレゴ(約9730億円)と比べると小規模だ。しかし、タミヤは国内市場に強く、海外出荷が全体の約半数を占める。アメリカ、香港、フィリピン、ヨーロッパに拠点を持ち、特に東南アジアでの需要が拡大している。タイではタミヤ社長のサイン会にファンが殺到するなど、ブランド力が根強い。
2024年5月には、東京・新橋の旗艦店「タミヤ プラモデルファクトリー東京」をリニューアルオープン。初心者や若年層を取り込む体験型施設として注目を集め、売上拡大に貢献している。
新社長就任と今後の戦略

2024年6月、田宮俊作会長兼社長(当時89歳)が社長を退任し、孫娘の夫である田宮信央氏(37歳)が新社長に就任。信央氏はフィリピンの製造子会社新社屋の建設や新橋の旗艦店立ち上げに携わった実績を持ち、若年層や初心者層の拡大を課題に掲げる。 2025年7月18日、田宮俊作氏は90歳で逝去したが、その遺志を受け継ぎ、タミヤはさらなる成長を目指す。
世間の反応:ファン層の広がりと課題
タミヤの商品は、SNSやレビューサイトで高い評価を受ける一方、課題も指摘されている。
ポジティブな反応
- 品質への信頼:Xやレビューサイトでは、「タミヤのプラモデルは組みやすくて精密!」と品質の高さが絶賛される。ドイツの模型専門誌で年間優秀モデル賞を受賞するなど、国際的な評価も高い。
- イベントの盛り上がり:静岡ホビーショーやタイのプラモデルコンテストなど、タミヤ主催のイベントは国内外で盛況。Xでは「ホビーショーのタミヤブースがすごい!」と興奮の声が上がる。
- 初心者への配慮:新橋のフラッグシップストアや工作シリーズは、子どもや初心者に好評。「タミヤで模型デビューした!」という声がXで散見される。
課題と批判
- 女性や多様な顧客層への訴求不足:ビジネスジャーナルの分析では、タミヤの商品は男性向けに偏りがちで、レゴのような多様な顧客層を取り込む柔軟性が不足していると指摘される。女性向けやディズニーコラボのような商品展開が少ないことが、グローバル展開の課題とされる。
- 若年層の取り込み:プラモデル離れが進む中、若年層の取り込みが課題。Xでは「ミニ四駆は懐かしいけど、子供にどうやって勧めよう?」という声も見られる。タミヤはロボットスクールや新店舗でこの課題に取り組むが、さらなる努力が必要だ。
タミヤの強みと今後の展望タミヤの強みは、企画から金型製作、ボックスアートまで一貫した自社体制と、初心者にも優しい設計にある。ドイツの「Modell des Jahres」受賞や「顧客体験品質世界一」を目指す姿勢は、業界リーダーとしての自信の表れだ。
今後は、以下のような戦略が期待される:
- 若年層・女性層へのアプローチ:新社長の田宮信央氏のもと、体験型イベントやコラボ商品で新たなファン層を開拓。
- デジタル技術の活用:プログラミング教育やARを活用した模型体験など、現代のニーズに応じた商品開発。
- グローバル市場の強化:東南アジアや中国での需要拡大に対応し、レゴのようなグローバルブランドを目指す。
まとめ:
タミヤは模型文化の未来を切り開くタミヤは、スケールモデル、RCカー、ミニ四駆、工作キットなど、多彩な商品で模型ファンを魅了し続けている。コロナ禍での売上急増や新社長就任による改革で、業績は安定しつつも、さらなる成長が期待される。Xやレビューサイトでは、品質の高さやイベントの盛り上がりが高く評価される一方、女性や若年層への訴求が今後の課題だ。タミヤの模型は、作る楽しさと完成の喜びを提供し、世代を超えて愛される。最新のF-35Cやオチキス H39を手に取り、模型の世界に飛び込んでみてはどうだろうか? タミヤの今後の展開に注目だ。
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